Transactd インストールガイド for Ruby

Transactd 2.4.2よりビルドとインストールが簡単になっています。(特にLinux/Mac OS X)
2.4.0以前のバージョンをビルドする場合は、旧ガイドをご覧ください。

使用しているRubyに応じた方法でインストールした後、テストを実行してください。

1. 使用しているRubyに応じたインストール方法の選択

ActiveScriptRuby用ビルド済みバイナリをインストールする(Windows)

使用しているのがActiveScriptRuby の以下のバージョンである場合、用意されているビルド済みバイナリをインストールできます。

上記のどれかのRubyを使用している場合、以下の手順でTransactd クライアントをインストールできます。

  1. 管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
  2. 以下のコマンドでGemをインストールします。
    gem install transactd --platform=x64-mswin64-100 ::64bitの場合
    gem install transactd --platform=x86-mswin32-100 ::32bitの場合
    

上記のコマンドで、以下の処理が行われます。

ソースコードからビルドしてインストールする

現在、上記以外のRuby用のビルド済みバイナリは用意されていません。

ビルド済みバイナリが用意されていない環境では、2以降の手順に従ってインストールしてください。

2. Linuxでのビルドとインストール

ここでは、Ubuntuでのビルドとインストールを例にします。

2-1. CMakeのインストール

Transactd クライアントのビルドにはCMakeが必要になります。

sudo aptitude install cmake

2-2. SWIGのインストール(Transactd 2.0以下のみ)

Transactd 2.0以下のバージョンでは、Ruby用クライアントのビルドにSWIG(2.0以上)が必要になります。 Transactd 2.1以降のバージョンには必要ありません。

sudo aptitude install swig2.0

2-3. Boost C++ Librariesのダウンロードとビルド

Boostのダウンロードページからソースコード をダウンロードし、解凍します。

cd ~
wget http://sourceforge.net/projects/boost/files/boost/1.59.0/boost_1_59_0.tar.gz/download \
     -O boost_1_59_0.tar.gz
tar xzf boost_1_59_0.tar.gz

以下のコマンドを実行しBoostのビルドを行います。

cd ~/boost_1_59_0
./bootstrap.sh --with-libraries=chrono,filesystem,system,thread,timer,serialization,program_options,date_time,regex
./b2 cxxflags=-fPIC

2-4. Transactd クライアントのビルドとインストール

以下のコマンドを実行しTransactd クライアントをインストールします。

gem install transactd -- --boost=~/boost_1_59_0

上記のコマンドで、以下の処理が行われます。

C/C++用クライアントのインストール先を変更したい場合は、以下のように指定してください。

gem install transactd -- --boost=~/boost_1_59_0 \
  --install_prefix=/usr/local/lib

3. Windowsでのビルドとインストール(MinGW)

以下の手順は、RubyInstallerなど、MinGWビルドのRubyでのTransactd クライアントのインストール手順です。 Visual Studio ビルドのRubyでのインストール手順はWindowsでのビルドとインストール(Visual Studio) を参照してください。

自分が使っているRubyが何でビルドされているかわからない場合は、以下のコマンドがヒントになります。

ruby --version

RubyInstallerのRuby(MinGW版)の場合は、devkitが必要になります。

3-1. CMakeのダウンロードとインストール

CMake ダウンロードページから Windows (Win32 Installer) をダウンロードし実行します。

途中、「Add CMake to the system PATH for all(or current) users」を選択し、 cmakeの実行ファイルにパスが通るようにします。

3-2. SWIGのダウンロードとインストール(Transactd 2.0以下のみ)

Transactd 2.0以下のバージョンでは、Ruby用クライアントのビルドにSWIG(2.0以上)が必要になります。 Transactd 2.1以降のバージョンには必要ありません。

SWIG ダウンロードページから swigwin-2.0.11.zip (2013/10/29時点) をダウンロードし、解凍します。

解凍したフォルダのパスを環境変数PATHに追加します。環境変数は [コントロールパネル]-[システム]-[システム]-[詳細設定]タブ-[環境変数]から追加できます。

コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行します。SWIGが正しくインストールされている場合、バージョン情報が表示されます。

swig -version

3-3. Boost C++ Libraries のダウンロードとインストール

Boostのダウンロードページからソースコードをダウンロードし、解凍します。 ここでは、以下のフォルダに保存したものとします。

C:\boost\boost_1_59_0

コマンドプロンプトを起動し、MinGWのビルドツールのパスを設定します。

RubyInstallerとdevkitを使用している場合、devkitのフォルダに変数設定用のコマンドがあるので、それを実行します。

@REM RubyInstaller 2.0 64bit の場合
C:\RubyInstaller\devkit200-x64\devkitvars.bat

続けて、以下のコマンドでBoostをビルドします。

cd C:\boost\boost_1_59_0
bootstrap.bat gcc

@REM 64bitの場合
b2.exe -sTOOLS=mingw toolset=gcc threading=multi address-model=64 architecture=x86 ^
  --with-chrono --with-filesystem --with-system --with-thread --with-timer ^
  --with-serialization --with-program_options --with-date_time --with-regex ^
  variant=debug,release link=static runtime-link=static

@REM 32bitの場合
b2.exe -sTOOLS=mingw toolset=gcc threading=multi architecture=x86 ^
  --with-chrono --with-filesystem --with-system --with-thread --with-timer ^
  --with-serialization --with-program_options --with-date_time --with-regex ^
  variant=debug,release link=static runtime-link=static

3-4. Transactd クライアントのインストール

管理者権限でコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行してTransactd クライアントをインストールします。

gem install transactd -- "--boost=""C:\boost\boost_1_59_0"""

上記のコマンドで、以下の処理が行われます。

4. Windowsでのビルドとインストール(Visual Studio)

以下の手順は、ActiveScriptRubyなど、Visual StudioビルドのRubyでのTransactd クライアントのインストール手順です。 MinGWビルドのRubyでのインストール手順はWindowsでのビルドとインストール(MinGW) を参照してください。

自分が使っているRubyが何でビルドされているかわからない場合は、以下のコマンドがヒントになります。

ruby --version

ビルドにはVisual Studioが必要になります。Visual Studio 2010 Expressを使用する場合は、 Transactd ビルドガイド for Windowsの「1. コンパイラの準備」を参考にしてください。

4-1. CMakeのダウンロードとインストール

CMake ダウンロードページから Windows (Win32 Installer) をダウンロードし実行します。

途中、「Add CMake to the system PATH for all(or current) users」を選択し、 cmakeの実行ファイルにパスが通るようにします。

4-2. SWIGのダウンロードとインストール(Transactd 2.0以下のみ)

Transactd 2.0以下のバージョンでは、Ruby用クライアントのビルドにSWIG(2.0以上)が必要になります。 Transactd 2.1以降のバージョンには必要ありません。

SWIG ダウンロードページから swigwin-2.0.11.zip (2013/10/29時点) をダウンロードし、解凍します。

解凍したフォルダのパスを環境変数PATHに追加します。環境変数は [コントロールパネル]-[システム]-[システム]-[詳細設定]タブ-[環境変数]から追加できます。

コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行します。SWIGが正しくインストールされている場合、バージョン情報が表示されます。

swig -version

4-3. Boost C++ Libraries のダウンロードとインストール

Transactd ビルドガイド for Windows の「3. Boost C++ Libraries のダウンロードとインストール」を参考に、Boost C++ Librariesをダウンロード・インストールします。

4-4. Transactd クライアントのインストール

管理者権限でコマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを実行してTransactd クライアントをインストールします。Boostのパスは各自のインストール先に読み替えてください。

gem install transactd -- "--boost=""C:\boost\boost_1_59_0"""

上記のコマンドで、以下の処理が行われます。

4. テストの実行

TransactdのテストはRSpecを利用しています。 RSpecをインストール後、ソースディレクトリの source/bzs/test/tdclrb以下にある*_spec.rbを実行してください。例:

rspec transactd_spec.rb
rspec transactd_v3_spec.rb